2024/10/6修正して更新
脂漏性皮膚炎は、脂漏性湿疹とも呼ばれ皮脂腺が多く皮脂分泌量が多い、頭皮・顔(特に鼻周辺)に発生しやすく、耳の後ろ・ワキの下などにも発生します。
特徴は、痒み・赤み・皮膚のカサつき、悪化すると剥がれてきて、治療しないと皮脂の酸化が起り、加齢臭のような臭いの原因になります。
生後3か月までの赤ちゃん・思春期以降の成人に多く、赤ちゃんは自然治癒することが多いのですが、成人の場合は慢性化する症例が多いようです。
原因は、主にマラセチア菌(カビ)ですが、マラセチア菌は皮脂の分泌量が多い部分で異常繁殖するため、肌に脂漏性皮膚炎を起こすとされています。
男性ホルモンは皮脂分泌促進作用があるため、脂漏性皮膚炎は男性が多いとされてますが、ホルモンバランスの乱れも原因の一つとされており、女性の発症例も多くなっています。
原因については解明されていない部分も多く、他の原因として、ストレス・ビタミンB不足・間違った洗顔・生活習慣の乱れなどがあります。
脂漏性皮膚炎は、主に皮脂分泌量の多い部位に症状が出やすく、人によっては非常に強い痒みを伴なうため、肌を掻くことで症状が悪化してしまうことが多いです。
洗顔料は、痒みを抑える・マラセチア菌を殺菌する成分配合がベスト。
手が汚れていると洗顔料の泡立ちが悪くなります。
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洗顔料を顔にのせる前に顔を軽くすすぎます、ベスト水温は34℃前後。
熱い湯は、皮脂汚れだけでなく、肌に必要な保湿成分も流してしまいます。
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洗顔料で皮脂が出やすい、Tゾーン・小鼻の横・あご・乾燥しやすい頬の順序で洗います。
ゴシゴシと強く洗わず、泡を転がすように洗うのがコツです。
洗顔ネットを使うと手軽に泡だてることができます。
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ぬるま湯で20〜30回、洗顔料をすすぎ落としてから、清潔なタオルで拭きとります。
タオルに水分を吸収させるイメージで拭きとるのがコツです。
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洗顔後の肌は水分が蒸発しやすい状態、できるだけ早くスキンケアすることで肌乾燥を防止できます。
乾燥肌になると、皮膚を保護するために皮脂が過剰分泌を起こし、マラセチア菌の異常繁殖の原因になります。
@グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム)は、皮膚の炎症を抑える効果(抗炎症作用)があるとされています。
抗炎症作用は、湿疹・ニキビ・あせも・やけどなどを改善する効果が期待できるため、皮膚治療の医薬品にもグリチルリチン酸ジカリウムが配合されています。
Aグリチルリチン酸2Kの抗アレルギー作用は、アレルギー反応を起こし、痒み・かぶれなどの症状を予防する効果があるとされています。
Bグリチルリチン酸2Kを継続使用すると、敏感肌の特徴である知覚過敏反応を抑制させることが出来るとされています。
Cグリチルリチン酸2Kを配合すると、化粧品・医薬部外品に含まれることがある皮膚に刺激になる有効成分を緩和できるため、皮膚トラブルを防止できるとされています。
脂漏性皮膚炎に発症している可能性がある場合、乾燥肌になると、皮膚を保護するために皮脂が過剰分泌を起こし、マラセチア菌の異常繁殖を助けることになります。
また、肌の角質層の水分量が30%以下になった状態を一般的に超乾燥肌と呼び、脂漏性皮膚炎の肌は超乾燥肌になり易いとされています。
超乾燥肌を改善するには肌の水分保持力を高めることが効果的です。
⇒超乾燥肌のフェイスクリーム・ボディクリーム・ハンドクリームについて詳しくは
超乾燥肌・老人性乾燥肌状態になると、保湿成分「セラミドの減少量が多くなる」ため、セラミド配合の化粧品が良いとされています。
ヒト型セラミド(バイオセラミド)
⇒酵母が原料で高保湿力・低刺激が特徴
疑似セラミド
⇒石油から合成
グルコシルセラミド(植物性セラミド)
⇒米ぬかなどから生成された植物由来
ミルクセラミド
⇒牛乳から生成
この4種の中で最も効果的に働くセラミドは、人間の肌の角質層と同じ構造のヒト型セラミド(バイオセラミド)です。
セラミド1(セラミドEOP)・セラミド2(セラミドNG)・セラミド3(セラミドNP)・セラミド6U(セラミドAP)・セラミドAG・セラミド5(セラミドAS)など・・・・
肌の中で一番多いとされているのは「セラミド2(セラミドNG)」、水分保持力が最も強いとされています。
ヒト型セラミド表記名 | 役割 |
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セラミド1 |
摩擦や紫外線など外部刺激からのバリア機能をサポート |
セラミド2 |
人間の肌に最も多く含まれ保湿機能をサポート。 |
セラミド3 |
保湿機能とシワ軽減をサポート。 |
セラミド4 |
肌の表面にバリア層を作る作用。 |
セラミド6 |
水分保持・ターンオーバー促進・シワ軽減。 |
この中でも、セラミド1・3・6が不足すると、乾燥肌や敏感肌などになりやすくなってしまうとされています。
その他の保湿有効成分
●ヒアルロン酸
●コラーゲン
●フラーレン
●グリセリン
●スクワラン
上記の保湿成分を、セラミドと一緒に塗布すると相乗効果でプラスの保湿効果が得られます。
定期解約⇒回数縛りなし(サイト内のマイページから解約手続き)
成分名 | 使用状況 |
---|---|
グリチルリチン酸ジカリウム |
洗顔フォーム・化粧水に配合 |
ヒト型セラミドの種類(化粧水配合) |
セラミドNP・セラミドAP・セラミドEOP |
その他の保湿成分 |
ヒアルロン酸Na+グリセリン |
成人の脂漏性皮膚炎は、炎症を抑えるステロイド外用薬、マラセチア菌の増殖を抑制する抗真菌薬が基本治療。
これにプラスして、痒みが強い時に抗ヒスタミン剤(内服)・ビタミン剤(内服)を適宜処方されるのが一般的です。
その他、生活習慣の見直し指導があります。
●皮膚の清潔を心掛け、患部を毎日優しく、しっかりと洗う
●ビタミンB群が豊富な食材を取り入れ、バランスの良い食生活をする
●ストレス・過労に注意し、規則正しい生活と十分な睡眠をとる
●紫外線を避ける